通関士 過去問
第59回(令和7年)
問27 (通関業法 問27)
問題文
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問題
通関士試験 第59回(令和7年) 問27(通関業法 問27) (訂正依頼・報告はこちら)
- 財務大臣は、通関業の許可をしようとするときは、許可申請に係る通関業の経営の基礎が確実であることの基準に適合するかを審査しなければならないが、この基準とは、許可申請者の資産内容が充実し、収支の状況が健全であり、かつ、通関業務を営むための必要な設備が整っていると認められることとされており、当該許可申請者に繰越欠損金がある場合には、収支の状況が健全であるとは認められないこととされている。
- 財務大臣は、通関業の許可に期限の条件を付した場合には、その期限の到来前に当該条件を解除できないこととされている。
- 通関業の許可を受けようとする者は、通関業許可申請書に通関士となるべき者その他の通関業務の従業者の名簿及び履歴書を添付しなければならないが、当該通関業務の従業者には、経理事務のみを行う者は含まないこととされている。
- 財務大臣が通関業の許可に付することができる条件は、通関業法の目的を達成するために必要な最小限度のものでなければならないが、必要最小限度のものである限りにおいてその条件の種類に限定はなく、財務大臣の判断に基づき付することができることとされている。
- 弁護士法第3条第1項(弁護士の職務)の規定により、弁護士がその職務として通関業務を行う場合には、通関業の許可を受けることを要しない。
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この過去問の解説 (3件)
01
「通関業許可申請書に…名簿及び履歴書を添付…(経理事務のみは含まない)」と、「弁護士が職務として通関業務を行う場合は許可不要」です。
ポイントは、許可基準(経営の基礎)の見方、許可に付けられる条件の範囲、そして許可がいらない例外です。
これは不適切な記述です。
たしかに、許可基準の説明として「繰越欠損金がなく、当期利益がある」ことが目安として書かれています。ですが、繰越欠損金があっても一定の条件を満たせば「健全」と認めてよいとされています(例:繰越欠損金が資本金の範囲内、直近2期が黒字、今後の計画で改善が見込める等)。つまり「繰越欠損金がある=必ず不健全」と決めつけている点が誤りです。
これは不適切な記述です。
許可期限は、必要があるときに付ける条件ですが、期限前でも、もう必要がないと判断されれば速やかに解除する取扱いになっています。したがって「期限前は解除できない」は誤りです。
これは適切な記述です。
添付が必要な「その他の通関業務の従業者」は、通関業者の中で通関業務に関わる人を指します。逆に、所属していても通関業務に関与しない人(例:経理事務や施設管理の庶務作業だけの人)は含まれない、と明確にされています
これは不適切な記述です。
法律には「条件は目的達成のための必要最小限度」とありますが、実務上の取扱い(基本通達)では、許可に付けられる条件の種類は貨物限定と許可期限に限る、とされています。よって「種類に限定はない」という部分が誤りです
これは適切な記述です。
通関業は原則として財務大臣の許可が必要です。しかし、弁護士法により弁護士が行う職務などについては、その許可が不要(許可規定を適用しない)とされています。
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02
この問題は通関業の許可制度について問うものです。
通関業法では、通関業を営むために次のような仕組みが定められています。
まず大前提として、
・通関業を営むには財務大臣の許可が必要です。
(通関業法第3条)
そして、許可を出す際には次の3つが審査されます。
許可の基準(通関業法第5条)
・経営の基礎が確実であること
・通関業務を適正に行える人的能力と社会的信用があること
・営業所が通関士設置などの要件を満たすこと
また、許可申請の際には
・申請書と添付書類(資産状況書類・従業者名簿など)を提出する必要があります。
(通関業法第4条)
この問題では主に
・許可の基準
・許可条件
・許可申請の添付書類
・許可が不要となる例外
が理解できているかが問われています。
繰越欠損金がある場合には、収支の状況が健全であるとは認められない
これは誤りです。
通関業の許可基準として
「通関業の経営の基礎が確実であること」
が求められています。
(通関業法第5条第1号)
しかし条文には
繰越欠損金がある場合は許可できない
という規定はありません。
会社の経営では、繰越欠損があること自体は珍しくないため、
・資産状況
・経営状況
・将来の収支
などを総合的に判断して許可の可否が決まります。
したがって、「繰越欠損があると健全とは認められない」と断定している点が誤りです。
財務大臣は許可に期限の条件を付した場合、その期限前に解除できない
これは誤りです。
通関業法では
・財務大臣は許可に条件を付することができる
と定められています。
(通関業法第3条第2項)
また
・条件は法律の目的を達成するための必要最小限度
でなければなりません。
(通関業法第3条第3項)
しかし条文には
・期限前に条件を解除できない
という規定はありません。
したがって、このような断定は誤りです。
通関業務の従業者には、経理事務のみを行う者は含まない
これは正しい記述です。
通関業の許可申請では、申請書に
・通関士となるべき者の名簿
・その他の通関業務の従業者の名簿
・履歴書
などを添付する必要があります。
(通関業法第4条第2項、通関業法施行規則)
ここでいう
・通関業務の従業者
とは
・通関業務に従事する者
を指します。
そのため、
・経理事務のみ行う者
・施設管理
・庶務業務のみの職員
など、通関業務に関与しない者は含まれません。
したがって、この記述は正しい内容です。
条件は必要最小限であれば種類に限定はなく、財務大臣の判断で付すことができる
これは誤りです。
確かに通関業法では
・条件は必要最小限度
と定められています。
(通関業法第3条第3項)
しかし実務上の運用(基本通達)では、許可に付けられる条件は次のものに限定されています。
・許可条件(実務)
・取扱貨物の種類の限定
・許可期限
つまり、条件の種類は実務上は限定されています。
そのため
・種類に限定はない
とする記述は誤りです。
弁護士が職務として通関業務を行う場合、通関業の許可は不要
これは正しい記述です。
通関業法では
・弁護士がその職務として行う業務については許可制度を適用しない
と定められています。
(通関業法第3条第5項)
したがって、弁護士は通関業の許可を受けなくても通関業務を行うことができます。
この問題では、通関業の許可制度に関する基本知識が問われています。
特に重要なのは次の3点です。
1.通関業は許可制
通関業を営むには財務大臣の許可が必要です。
(通関業法第3条)
2.許可の基準
許可審査では次の3つが確認されます。
・経営基礎
・人的能力と社会的信用
・営業所の要件
(通関業法第5条)
3.許可が不要となる例外
弁護士などが職務として行う場合は許可が不要です。
(通関業法第3条第5項)
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03
通関業の許可制度に関する問題です。
誤った内容です。
以下通関業法基本通達の規定内容です。
(「経営の基礎が確実であること」の意義)
5-1 法第 5 条第 1 号《許可の基準》の適用については、次による。
⑴ 「通関業の経営の基礎が確実であること」とは、申請者の資産内容が充実し、収支の状況が健全であり(申請者に繰越欠損金がなく、当期利益がある。)、かつ、通関業務を営むための必要な設備(例えば、予定される通関業務に係る取扱貨物の種類及び量に応じた営業所並びに通関書類等の作成及び保存に必要な設備)が整っていると認められることをいう。
なお、申請者に繰越欠損金がある場合であっても、繰越欠損金が資本金の範囲内であり、直近の 2 期の決算が黒字であって、今後の経営計画等により繰越欠損金の減少が見込まれる等税関長が特に支障がないと認めた場合には、「収支の状況が健全である」と認めて差し支えない。
誤った内容です。
通関業法基本通達3-6に許可期限の到来前に条件付与の必要性がなくなったと認められる通関業者については、その時点において速やかに当該条件を解除すると規定されております。
正しい内容です。
通関業法基本通達22-1に通関業務の従業者とは、通関業者において通関業務 に携わる従業者全員をいい、当該通関業者に所属しているものの通関業務に関与していない者(例えば経理事務や施設管理のための庶務作業のみを行う者等。) については、含まないとあります。
誤った内容です。
許可に付けられる条件として、貨物の限定と許可期間の限定があります。したがって、「その条件の種類に限定はなく、」という点が誤った内容となります。
正しい内容です。
弁護士又は弁理士については、通関業の許可を受けずとも通関業務を行うことが出来ます。これについては、通関業法第3条に規定されております。
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