通関士 過去問
第59回(令和7年)
問32 (通関業法 問32)

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問題

通関士試験 第59回(令和7年) 問32(通関業法 問32) (訂正依頼・報告はこちら)

次の記述は、通関業務を行う営業所に関するものであるが、その記述の正しいものはどれか。一つ選びなさい。なお、正しい記述がない場合には、「該当なし」を選びなさい。
  • 通関業者の通関業務に従事する通関士が情報通信機器を活用して、労働時間の全部又は一部において、自宅で通関業務に従事する勤務形態を導入する場合においては、その勤務場所は当該通関士の所属する営業所の一部となることから、当該勤務場所について通関業法第8条に規定する営業所の新設に係る手続を要することとされている。
  • 認定通関業者である通関業者が財務大臣に届け出て通関業務を行う営業所を新たに設けた場合には、当該営業所の許可に条件が付されることはない。
  • 認定通関業者である通関業者が財務大臣に届け出て通関業務を行う営業所を新たに設ける場合には、当該営業所については、その届出が受理された時において、通関業法第8条第1項の営業所の新設に係る財務大臣の許可を受けたものとみなして、同法の規定が適用される。
  • 災害その他やむを得ない理由により、通関業者の通関業務に従事する通関士が業務継続のため、当該通関業者の所有する場所であって通関業法第8条第1項の営業所の新設に係る財務大臣の許可を受けた営業所以外の場所(サテライトオフィス)において、通関業務に従事する必要があると認められるときは、その勤務場所における通関業務の開始についての申出は要しないこととされている。
  • 認定通関業者の通関業務に従事する通関士が情報通信機器を活用して、労働時間の全部又は一部において、自宅で通関業務に従事する勤務形態を導入する場合においては、その勤務場所における通関業務の開始についての申出は要しないこととされている。
  • 該当なし

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この過去問の解説 (3件)

01

結論として、「認定通関業者である通関業者が財務大臣に届け出て通関業務を行う営業所を新たに設ける場合には、その届出が受理された時に、通関業法第8条第1項の許可を受けたものとみなして、同法の規定が適用される」が正しい内容です。

ほかの記述は、在宅勤務やサテライトオフィスの扱い、条件の付け方の説明が合っていません。

選択肢1. 通関業者の通関業務に従事する通関士が情報通信機器を活用して、労働時間の全部又は一部において、自宅で通関業務に従事する勤務形態を導入する場合においては、その勤務場所は当該通関士の所属する営業所の一部となることから、当該勤務場所について通関業法第8条に規定する営業所の新設に係る手続を要することとされている。

この記述は誤りです。

通関業法基本通達では、在宅勤務の自宅は所属営業所の一部として扱う一方で、営業所新設(通関業法8条)や許可の特例(同9条)の手続は要しないとされています。

選択肢2. 認定通関業者である通関業者が財務大臣に届け出て通関業務を行う営業所を新たに設けた場合には、当該営業所の許可に条件が付されることはない。

この記述は誤りです。

通関業法基本通達では、認定通関業者の届出で新設する場合でも、状況によっては貨物の種類を限定する条件を付すことを検討するなど、条件が関係する取扱いが示されています(条件の検討が終わるまで受理を保留する取扱いもあります)。

選択肢3. 認定通関業者である通関業者が財務大臣に届け出て通関業務を行う営業所を新たに設ける場合には、当該営業所については、その届出が受理された時において、通関業法第8条第1項の営業所の新設に係る財務大臣の許可を受けたものとみなして、同法の規定が適用される。

この記述は適切です。

通関業法9条2項に、届出が受理された時に、8条1項の許可を受けたものとみなして、この法律の規定を適用すると明記されています。通達でも、届出受理後に「許可書」を交付する取扱いが示されています

選択肢4. 災害その他やむを得ない理由により、通関業者の通関業務に従事する通関士が業務継続のため、当該通関業者の所有する場所であって通関業法第8条第1項の営業所の新設に係る財務大臣の許可を受けた営業所以外の場所(サテライトオフィス)において、通関業務に従事する必要があると認められるときは、その勤務場所における通関業務の開始についての申出は要しないこととされている。

この記述は誤りです。

通関業法基本通達では、サテライトオフィスで通関業務を行うことを認める場合でも、開始・変更・終了の取扱いは在宅勤務と同様(8-4に準ずる)とされ、申出が必要になります。

選択肢5. 認定通関業者の通関業務に従事する通関士が情報通信機器を活用して、労働時間の全部又は一部において、自宅で通関業務に従事する勤務形態を導入する場合においては、その勤務場所における通関業務の開始についての申出は要しないこととされている。

この記述は誤りです。

在宅勤務は、通関業法基本通達8-4で、開始・変更・終了の際に税関へ申出をさせる取扱いが示されています(認定通関業者だけ申出不要、という整理にはなっていません)。

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02

通関業法では、通関業務を行う場所として 営業所の制度が設けられています。

 

1.営業所を新設する場合

原則として、通関業者が新たに営業所を設ける場合は

財務大臣の許可(通関業法第8条)

を受ける必要があります。

 

2.認定通関業者の特例

認定通関業者の場合は特例があり、

営業所の新設は「許可」ではなく「届出」

で行うことができます。

 

そして

届出が受理された時点で営業所新設の許可を受けたもの

とみなされるという仕組みになっています。

 

3.在宅勤務・サテライトオフィス

近年は情報通信機器を利用した働き方も認められていますが、

・在宅勤務

・サテライトオフィス

などの場合でも、税関への 申出手続が必要です。

 

この点が試験でよく問われるポイントです。

選択肢1. 通関業者の通関業務に従事する通関士が情報通信機器を活用して、労働時間の全部又は一部において、自宅で通関業務に従事する勤務形態を導入する場合においては、その勤務場所は当該通関士の所属する営業所の一部となることから、当該勤務場所について通関業法第8条に規定する営業所の新設に係る手続を要することとされている。

在宅勤務の自宅は営業所新設手続が必要

これは 誤りです。

 

通関業法基本通達では、通関士が自宅で通関業務を行う場合、その自宅は所属営業所の一部として扱うとされています。

 

しかし、

・営業所新設の許可(通関業法第8条)

・営業所新設の特例(通関業法第9条)

の手続は 不要とされています。

 

したがって、この記述は誤りです。

選択肢2. 認定通関業者である通関業者が財務大臣に届け出て通関業務を行う営業所を新たに設けた場合には、当該営業所の許可に条件が付されることはない。

認定通関業者の営業所新設には条件が付されない

これは 誤りです。

 

認定通関業者が届出によって営業所を新設する場合でも、税関は状況に応じて

・取扱貨物の種類

・業務内容

などについて 条件を検討することがあります。

 

そのため、条件が付されることはないという記述は誤りです。

選択肢3. 認定通関業者である通関業者が財務大臣に届け出て通関業務を行う営業所を新たに設ける場合には、当該営業所については、その届出が受理された時において、通関業法第8条第1項の営業所の新設に係る財務大臣の許可を受けたものとみなして、同法の規定が適用される。

届出受理で許可を受けたものとみなされる

これは 正しい記述です。

 

通関業法第9条第2項では、認定通関業者が営業所新設の届出を行った場合、

届出が受理された時点で通関業法第8条の許可を受けたものとみなす

と定められています。

 

つまり、

通常の通関業者
→ 許可が必要

認定通関業者
→ 届出で足りる(受理で許可みなし)

という違いがあります。

 

したがって、この記述は正しいです。

選択肢4. 災害その他やむを得ない理由により、通関業者の通関業務に従事する通関士が業務継続のため、当該通関業者の所有する場所であって通関業法第8条第1項の営業所の新設に係る財務大臣の許可を受けた営業所以外の場所(サテライトオフィス)において、通関業務に従事する必要があると認められるときは、その勤務場所における通関業務の開始についての申出は要しないこととされている。

サテライトオフィスは申出不要

これは 誤りです。

 

災害などの理由でサテライトオフィスを利用する場合でも、通関業法基本通達では

・開始

・変更

・終了

について税関への申出が必要とされています。

 

したがって、この記述は誤りです。

選択肢5. 認定通関業者の通関業務に従事する通関士が情報通信機器を活用して、労働時間の全部又は一部において、自宅で通関業務に従事する勤務形態を導入する場合においては、その勤務場所における通関業務の開始についての申出は要しないこととされている。

認定通関業者の在宅勤務は申出不要

これは 誤りです。

 

在宅勤務については、通関業法基本通達により

・開始

・変更

・終了

の際に税関への申出を行う取扱いとされています。

 

この申出制度は認定通関業者でも免除されません。

したがって、この記述は誤りです。

まとめ

この問題のポイントは次の2つです。

 

1.認定通関業者の営業所新設

通常
→ 許可が必要

認定通関業者
→ 届出で可能(受理で許可みなし)

 

2.在宅勤務・サテライトオフィス

営業所新設の許可は不要ですが

税関への申出は必要

です。

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03

通関業法に規定されている、通関業務を行う営業所に関する問題です。

選択肢1. 通関業者の通関業務に従事する通関士が情報通信機器を活用して、労働時間の全部又は一部において、自宅で通関業務に従事する勤務形態を導入する場合においては、その勤務場所は当該通関士の所属する営業所の一部となることから、当該勤務場所について通関業法第8条に規定する営業所の新設に係る手続を要することとされている。

誤った内容です。

通関業法基本通達8-1

自宅で通関業務に従事する勤務形態(以下「在宅勤務」という。)を導入する場合においては、当該勤務場所(自宅)は当該従業者の所属する営業所の一部となるので留意する。この場合、 営業所の新設に係る許可に規定する手続は要しないとあります。

選択肢2. 認定通関業者である通関業者が財務大臣に届け出て通関業務を行う営業所を新たに設けた場合には、当該営業所の許可に条件が付されることはない。

誤った内容です。

認定通関業者である通関業者が財務大臣に届け出て通関業務を行う営業所を新たに設けた場合であっても、当該営業所の許可に条件が付されることはあります。

選択肢3. 認定通関業者である通関業者が財務大臣に届け出て通関業務を行う営業所を新たに設ける場合には、当該営業所については、その届出が受理された時において、通関業法第8条第1項の営業所の新設に係る財務大臣の許可を受けたものとみなして、同法の規定が適用される。

正しい内容です。

認定通関業者が営業所新設の届出を行った場合、届出が受理された時に営業所の新設に係る許可を受けたものとみなすと定められております。

選択肢4. 災害その他やむを得ない理由により、通関業者の通関業務に従事する通関士が業務継続のため、当該通関業者の所有する場所であって通関業法第8条第1項の営業所の新設に係る財務大臣の許可を受けた営業所以外の場所(サテライトオフィス)において、通関業務に従事する必要があると認められるときは、その勤務場所における通関業務の開始についての申出は要しないこととされている。

誤った内容です。

開始についての申出は「在宅勤務・サテライトオフィス勤務の開始・変更・ 終了の申出書」により申し出させることとするとされております。

選択肢5. 認定通関業者の通関業務に従事する通関士が情報通信機器を活用して、労働時間の全部又は一部において、自宅で通関業務に従事する勤務形態を導入する場合においては、その勤務場所における通関業務の開始についての申出は要しないこととされている。

誤った内容です。

認定通関業者であっても通関業務の開始についての申出は必要となります。

参考になった数1